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闘乱の日本古代史 松尾 光(著) - 花鳥社
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闘乱の日本古代史 (トウランノニホンコダイシ) つくられた偉人たち (ツクラレタイジンタチ)

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発行:花鳥社
四六判
426ページ
上製
価格 2,200円+税
ISBN
978-4-909832-06-1   COPY
ISBN 13
9784909832061   COPY
ISBN 10h
4-909832-06-8   COPY
ISBN 10
4909832068   COPY
出版者記号
909832   COPY
Cコード
C0021  
0:一般 0:単行本 21:日本歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年9月20日
書店発売日
登録日
2019年8月24日
最終更新日
2019年9月18日
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紹介

視点を変えて、古代史の常識を問いなおす。

「乙巳の変」「白村江の戦い」「壬申の乱」など古代の争乱において、今まで常識とされてきた事象ははたして正しいのか。
蘇我入鹿、中大兄皇子、大海人皇子、藤原不比等、阿弖流為、桓武天皇、空海……偉人として評価されてきた古代びとは、当時の人々の目にはどう映り、時代のなかでどのように生きてきたのか。
古代社会の史実を丹念に踏まえることで、これまで見えてこなかった偉人たちの姿が浮かびあがる。

目次

はじめに

第一章 古代東アジア世界の激動と争乱
 卑弥呼のほのかなる面影─倭姫命    
  一 倭姫命という人物
  二 「倭姫命=卑弥呼」説の根拠
  三 倭姫命説は当たっているか

 聖徳太子時代の課題    
  一 中央集権体制の創出をめざして
  二 仏法興隆の主導権奪取を目指して
  三 大王家の威信回復を目指して

 大化改新前後の国造とその周辺
  一 改新政策と国造の去就
  二 郡司登用氏族の例証
  三 登用された郡司氏族の実態
  四 戸籍記載の人名をめぐって

 『日本書紀』の乙巳の変を読む    
  一 入鹿を宮に招く
  二 暗殺の準備と躊躇
  三 入鹿の弁明と中大兄皇子の糺弾
  四 古人大兄皇子の驚き
  五 蘇我蝦夷の自殺

 蘇我入鹿と乙巳の変─ゆがめられた敗者像    
  一 乙巳の変の舞台設定の謎
  二 中大兄皇子の断罪と入鹿の発言の謎
  三 古人大兄皇子擁立の実否
  四 山背大兄王殺害事件の謎
  五 入鹿暗殺の理由は何か

 白村江の戦い─中大兄皇子は敗北したのか    
  一 予定されていた戦争
  二 白村江の戦いへの道
  三 中大兄皇子が考えていた戦略

 白村江の戦いと朝鮮三国
  一 白村江の戦いの様相
  二 高句麗の国内事情
  三 新羅の国内事情
  四 百済の国内事情

 大友皇子とその後裔    
  一 大友皇子の立場
  二 大友皇子の即位
  三 大友皇子と壬申の乱
  四 大友皇子の没後と末裔

 天武天皇の天文・遁甲    
  一 空前の勝利
  二 天帝の意を知る占い
  三 壬申の乱で何を占ったのか

 古代争乱の軍事学    
  一 邪馬台国から大和王権成立まで
  二 大和王権の外征と内乱
  三 律令国家と軍団兵士・軍事施設

 空前絶後の簒奪王・天武天皇─悪の歴史(一)    
  一 皇太子だったとは、ほんとうか
  二 挙兵は正当防衛といえるか

第二章 天平政界の再編と暗闘
 悪魔の守護神・藤原不比等─悪の歴史(二)    
  一 長親王の立場から
  二 大夫氏族の立場から
  三 庶民の立場から

 天平という時代
  一 「天平」時代の時期とその理念
  二 天平を冠した四つの時代の特色

 気づかぬ聖帝・聖武天皇─悪の歴史(三)    
  一 未曾有の疫病流行にどう対処したか
  二 眼前で立て続けに起きる政変をどう捌いたか

 女帝確立への階梯─中継ぎから自立へ    
  一 皇后から天皇へ
  二 女帝としての仕事
  三 変質する女帝
  四 女帝の制度的確立を目指して─井上皇后の謀反

 桓武天皇の即位事情とその政治構想
  一 渡来系氏族と白壁王
  二 山部王の登極
  三 桓武天皇の政治構想

 桓武天皇はなぜ祟りと信じたのか    
  一 怨霊という認識
  二 早良親王の冤罪と死
  三 桓武天皇の怨霊思想

 蝦夷社会と阿弖流為
  一 蝦夷とはどういう存在か
  二 東北動乱はどのように推移したか
  三 東北地方での軍事衝突は、なぜ起きたのか
  四 阿弖流為の戦い

 空海と高野山をめぐって
  一 空海の誕生と生育
  二 空海の転身
  三 恵果の伝法と帰朝
  四 高野山入部

余章
 知られざる年号
  一 元号はどういう広がりを見せたか
  二 日本の私年号にはどのような意図があるか
  三 ありえない年号・あるはずの年号とは

古代天皇系図

あとがき  

前書きなど

いま歴史的に高く評価されている人たちが、彼らの生きていた当時にどう思われていたか。私たちは、次の時代・別の時代という圏外に立ち、前代の人たちを抜き出していまの時代または次の時代に繋がるかどうかという観点から評価している。その評価は、おのずからそのときに生きていた人たちの思いとは異なるだろう。それはまた、今日の観点から悪人といわれている人たちの見直しにも通じる。(「はじめに」より)

著者プロフィール

松尾 光  (マツオ ヒカル)  (

1948年、東京生まれ。学習院大学文学部史学科卒業後、学習院大学大学院人文科学研究科史学専攻博士課程満期退学。博士(史学)。
神奈川学園中学高等学校教諭・高岡市万葉歴史館主任研究員・姫路文学館学芸課長・奈良県万葉文化振興財団万葉古代学研究所副所長を歴任し、その間、鶴見大学文学部・中央大学文学部・早稲田大学商学部非常勤講師を兼務。
現在、早稲田大学エクステンションセンター・NHK文化センター・朝日カルチャーセンター講師。
単著に『白鳳天平時代の研究』(2004、笠間書院)、『古代の神々と王権』『天平の木簡と文化』(1994、笠間書院)、『天平の政治と争乱』(1995、笠間書院)、『古代の王朝と人物』(1997、笠間書院)、『古代史の異説と懐疑』(1999、笠間書院)、『古代の豪族と社会』(2005、笠間書院)、『万葉集とその時代』(2009、笠間書院)、『古代史の謎を攻略する 古代・飛鳥時代篇/奈良時代篇』(2009、笠間書院)、『古代の社会と人物』(2012、笠間書院)、『日本史の謎を攻略する』(2014、笠間書院)、『現代語訳魏志倭人伝』(2014、KADOKAWA)、『思い込みの日本史に挑む』(2015、笠間書院)、『古代史の思い込みに挑む』(2018、笠間書院)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。