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[決定版]ナチスのキッチン 藤原 辰史(著) - 共和国
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[決定版]ナチスのキッチン (ケッテイバン ナチスノキッチン) 「食べること」の環境史 (タベルコトノカンキョウシ)

歴史・地理
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発行:共和国
菊変形判
縦188mm 横150mm 厚さ31mm
480ページ
並製
価格 2,700円+税
ISBN
978-4-907986-32-2   COPY
ISBN 13
9784907986322   COPY
ISBN 10h
4-907986-32-7   COPY
ISBN 10
4907986327   COPY
出版者記号
907986   COPY
Cコード
C0022  
0:一般 0:単行本 22:外国歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2016年7月
書店発売日
登録日
2016年6月10日
最終更新日
2022年2月5日
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受賞情報

第1回河合隼雄学芸賞受賞

重版情報

5刷 出来予定日: 2022-02-20
4刷 出来予定日: 2021-01-21
3刷 出来予定日: 2019-11-14
2刷 出来予定日: 2017-03-06
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『分解の哲学』(第41回サントリー学芸賞)や『縁食論』『農の原理の史的研究』などでますます話題の著者の主著が5刷になりました。

紹介

国民社会主義(ナチス)による支配体制下で、人間と食をめぐる関係には何が生じたのか? この強烈なモティーフのもと、竃(かまど)からシステムキッチンへ、近代化の過程で変容する、家事労働、レシピ、エネルギーなどから、「台所」という空間のファシズムをつぶさに検証し、従来のナチス研究に新たな一歩を刻んだ画期的な成果。第1回(2013年度)河合隼雄学芸賞を受賞した、著者の代表作。

目次

序章 台所の環境思想史

1、歴史の基層としての台所
2、テイラー・システムとナチズム
3、台所の変革者たち
4、 台所をどうとらえるか──定義とアングル


第1章 台所空間の「工場」化──建築課題としての台所

1、ドイツ台所小史──「煙と煤」から「ガスと電気」へ
2、ドイツ台所外史──「キッチンの集団化」という傍流
3、第一次世界大戦の衝撃──集団給食の登場
4、フランクフルト・キッチン──「赤いウィーン」から来た女性建築家
5、考えるキッチン──エルナ・マイヤーの挑戦
6、ナチス・キッチン?
7、労働者、約一名の「工場」


第2章 調理道具のテクノロジー化──市場としての台所

1、電化される家族愛──快適、清潔、衛生的
2、台所道具の進歩の背景
3、ニュアル化する台所仕事──人間から道具へ
4、市場化する家事──消費者センター「ハイバウディ」の歴史
5、報酬なきテイラー主義の果てに


第3章 家政学の挑戦

1、家政学とは何か
2、家政学の根本問題──『家政年報』創刊号
3、家政学の可能性と限界──『家政年報』1928―1932
4、家政学のナチ化──『家政年報』1933―1935
5、家政学の戦時体制化──『家政年報』1939―1944
6、家政学が台所に与えた影響


第4章 レシピの思想史

1、ドイツ・レシピ小史
2、読み継がれる料理本──食の嗜好の変化のなかで
3、企業のレシピ──ナチズムへの道
4、栄養素に還元される料理


第5章 台所のナチ化──テイラー主義の果てに

1、台所からみたナチズム
2、「第二の性」の戦場
3、「主婦のヒエラルキー」の形成──母親学校、更生施設、そして占領地へ
4、無駄なくせ闘争
5、残飯で豚を育てる──食糧生産援助事業
6、食の公共化の帰結


終章 来たるべき台所のために

1、労働空間、生態空間、信仰の場
2、台所の改革者たちとナチズム
3、ナチスのキッチンを超えて


 註
 参考文献

「食べること」の救出に向けて──あとがきにかえて
 針のむしろの記──新版のあとがきにかえて

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 付録1 ベストセラーの料理本
 付録2 ダヴィディス著『日常的かつ洗練された料理のための実用的料理本』の版別レシピ構成
 付録3 ハーン著『市民の台所のための実用的料理本』の版別レシピ構成

 人名索引 477

版元から一言

本書は、2012年に刊行された、藤原辰史『ナチスのキッチン:「食べること」の環境史』(水声社)の増補リマスター版です。
今回、共和国から再リリースするにあたって、デザインや本文レイアウトを一新。旧版にみられた誤字や脱字、一部の表記を修正し、旧版刊行後にさまざまなメディアに掲載された本書への批評に著者みずからが応えた「針のむしろの記」(20頁)を追加。本体価格も4000円 → 2700円とお求めやすくなりました。
日本があらたなファシズムへと進みつつある歴史と現在を、日常生活からあらためて問い直してみたいと考えているみなさんにおすすめします。

著者プロフィール

藤原 辰史  (フジハラ タツシ)  (

1976年、北海道に生まれ、島根県で育つ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程中途退学。博士(人間・環境学)。京都大学人文科学研究所准教授。専攻は、食の思想史、農業史。
著書に、『食べること考えること』(共和国、2014)、『稲の大東亜共栄圏』(吉川弘文館、2012)、『カブラの冬』(人文書院、2011)、『ナチス・ドイツの有機農業』(柏書房、2005。新装版、2012。第一回日本ドイツ学会奨励賞)、『第一次世界大戦を考える』(編著、共和国、2016)、『第一次世界大戦』(全四巻、共編著、岩波書店、2014)、
『大東亜共栄圏の文化建設』(共著、人文書院、2007)、『食の共同体』(共著、ナカニシヤ出版、2008)など、共訳書に、フランク・ユーケッター『ドイツ環境史』(昭和堂、2014)、エルンスト・ブロッホ『ナチズム』(水声社、2008)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。