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キッチンからはじめるSDGs サカイ優佳子/田平恵美(DRY and PEACE)(著) - 実生社
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鍬谷     ト・日・他     書店
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キッチンからはじめるSDGs (キッチンカラハジメルエスディージーズ) 乾物と米粉でサステナブル・クッキング (カンブツトコメコデサステナブル・クッキング)

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発行:実生社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ11mm
144ページ
並製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-910686-06-6   COPY
ISBN 13
9784910686066   COPY
ISBN 10h
4-910686-06-1   COPY
ISBN 10
4910686061   COPY
出版者記号
910686   COPY
Cコード
C0077  
0:一般 0:単行本 77:家事
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2022年12月10日
最終更新日
2023年8月7日
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紹介

「SDGs」を、どうやったら「自分ごと」にできるでしょうか?
毎日の家事の合間にひと工夫するだけでできることは、たくさんあります!

冷蔵庫の隅で眠る、使いきれなかった野菜を干せば食品ロスを減らせます。
自家製乾物の「かんたん」な作り方のほか、
「もしも」の時に役立つふだん使いのレシピを豊富に紹介。
乾物は「古くさい」「同じ味ばかり」ではありません!

さらに一家に一袋、「米粉」があれば、小麦粉は必要ないと知っていましたか?
国内産の米粉を使えば、農村の風景を守ることにつながります。

さあ今日から、サステナブル・クッキングを始めてみましょう!

目次

もくじ

はじめに ―― 私たちのキッチンから未来を変えよう

第1章 キッチンから見る! 乾物を使うだけで、暮らしが変わる!

1.すごいぞ、乾物の底力
パパセカ(乾燥じゃがいも)との運命的なであい
東日本大震災のときに見た、ショッキングな光景

2.乾物を使う5つのメリット
メリット① 乾物は「いつも」使えて「もしも」の備えとなる
メリット② 冷蔵庫がいらないから省エネになる
メリット③ 乾物は軽いので輸送時の二酸化炭素排出の削減になる
メリット④ 畑での食品ロス削減になる
メリット⑤ 家庭での食品ロス削減になる

 ★もしものときに使いやすい、乾物の例

3.発見! 乾物の新しい使い方

乾物は和食のためのもの、という誤解/乾物は「水」ではなく、「水分」で戻す/乾物を使えばむしろ時短料理になる

 ★乾物にも旬がある 乾物カレンダー


第2章 野菜を干して乾物にすると、いいことがいっぱい!

1.みんなが野菜を捨てずに干して保存するようになったら?
野菜を干すと、いいことがいっぱい
 ムダなく使い切れる/多くの種類を常にストック可能/ 好きな形の干し野菜を作れる
2.やってみれば簡単! 野菜の干し方
 用意する道具/野菜の干し方3種類/気をつけるポイント/野菜別 気を付けるポイント/Q&A/干した野菜の保存方法/ 干して満足しない!

  ◇ 乾物シフトのためのヒントレシピ
1 水不要、加熱不要 ツナ缶で戻す切り干し大根
2 フルーツ缶詰で戻す寒天入りスイーツ
3 数種の干し大根のサラダ + ごま&しょうゆドレッシング
4 ヨーグルトで戻した切り干し大根の豚キムチ
5 しょうが風味の干し大根飯
6 乾物スープ
7 切り干し大根と高野豆腐の麻婆
8 車麩のフレンチトースト
9 ドライフルーツと乾燥ほうれん草の白和え
10 ヨーグルトで戻した煎り大豆とりんごのサラダ
11 別茹でなし!3種の干しきのこのパスタ
12 干したごぼうの炊き込みご飯
13 輪切り大根と甘酒のべったら漬け風


第3章 家で米粉を使うだけで、未来が変わる!

1.一家に一袋、米粉があるようになったら?
なぜいま、米粉?
田んぼのある風景の価値
主食の米がある安心
一家に一袋米粉があれば、小麦粉も片栗粉もいらない
いまこそ、米粉!

  ◇ 米粉活用レシピ
1 米粉で作るホワイトソース
2 米粉の天ぷら衣
3 水溶き米粉
4 コメティーヤ(米粉で作るトルティーヤ)
5 ストレッペ(米粉で作る手びねりパスタ)
6 にんじんポタージュ
7 黒ごまプリン
8 米粉パンケーキ
9 レモンドーナッツ
10 粉蒸牛肉(牛肉の米粉蒸し)
11 アサリとニラのチヂミ
12 鶏肉の治部煮風ツルンと煮
13 紅茶風味のサクサククッキー


第4章 キッチンでできるサステナブルなアイデア

家で料理をする人が増えたら何が変わる?
フードマイレージとは?
まだ成長途中の魚を食べないようにしたら?
肉を食べる量をみんながちょっとずつ減らしたら?
食生活を記録することで何が見える?
ドレッシングやたれ、手作りできる?
いらない食材を誰かに差し上げることができたら?
廃食用油を集めて再利用してくれるサービスがあったら?
ペットボトルをスーパーの回収スポットに持っていくとポイントが貯まったら?
量り売りや少量販売が増えたら?
コミュニティキッチンの可能性


第5章 楽しくおいしくサステナブルに!乾物カレーのすすめ
1.「乾物カレーの日」って?
2.循環の和で環境を育もう

 ★2022年 集まらない乾物カレーの日
 ★DRYandPEACEの乾物ドライカレー

前書きなど

はじめに ― 私たちのキッチンから未来を変えよう 
今あなたが食べているものが、誰によって、どこでどんな方法で作られたのかを考えてみたことはありますか?

食べることは、私たちのカラダや心を作ります。
でも、それだけではありません。

私たちが食べることは、家で料理をするにしても、お弁当を買って食べるにしても、外食をするにしても、完全に自給自足の暮らしをしている人以外は、誰かにお金を払っているはずです。そのお金は、巡り巡ってその料理ができるまでの過程にいる誰かの手に渡っていきます。

私たちが食べることは、遠く地球の果ての国の生産者を潤すかもしれない。
私たちが食べることは、地元に田んぼを残すことにつながるかもしれない。
私たちが食べることは、赤とんぼがいる風景を生むかもしれない。
その一方で、私たちが食べることは、ある魚を絶滅に追い込んでいるかもしれない。
私たちが食べることは、どこかの土地を痩せさせているかもしれない。


私たちが意識するかしないかにかかわらず、私たちが何を食べるかという日々の小さな選択が、地球のどこかと繋がっていて、未来の社会を変えていきます。

例えば、日本のスーパーではお馴染みのチリ産のサケ。チリにはもともとサケは棲んでいませんでした。サケの養殖に適していると考えたある商社が、チリにサケを持ち込み、生産を始めました。私たちがチリ産のサケを食べなければ、チリのサケ産業はおそらく衰退してしまうでしょう。

私たちがふだん口にするチョコレート。でも、原料であるカカオの生産者たちの多くは、チョコレートを口にしたことがないのだそうです。児童労働や奴隷に近い状態で働いている人たちがいることで、私たちは安価にチョコレートを口にすることができます。フェアトレードのチョコレートを買うことは、生産者たちに適正な賃金を支払うことに繋がります。

食料自給率が極端に低いといわれる日本。2021(令和3)年度のカロリーベースの食料自給率は38%に過ぎず、食料の多くを海外に依存しています。その一方で、食べることができるにもかかわらず廃棄されている食品ロス〔2020(令和2)年度推計値〕は、522万トン。事業系が275万トン、家庭系が247万トンにも及びます。国民1人当たり、毎日ご飯茶碗1杯に近い量を捨てており、年間では41㎏捨てていることになります。

水を使い、土地を使い、肥料を使い、人が働き、日本の小売店まで運んでくるためにエネルギーを使い、二酸化炭素を排出しながら輸送し、そしてやっと私たちの家まで届いた食材。私たちが食材を廃棄することは、ただ目の前にある食べものを捨てているだけではなく、この全てを無駄にしていることになります。

さらには、廃棄することで、ゴミの回収や焼却処理の過程で、ここでもエネルギーを使い、二酸化炭素を発生させています。水分が多いまま焼却すれば、その水分量が6割程度になるまでは水を燃やしているようなものです。また、ゴミ処理に使われる税金は、他のことに回すことができたかもしれません。

2015年には73億人だった世界の人口は、2050年に97億人に達すると国連は予測しています。一方で、世界の飢餓人口は2021年には8億2800万人にも及んでいます。環境破壊が進み、土壌も痩せ、新たな農業革命が起こることで爆発的な収量アップを期待することもできません。
私たち一人ひとりが意識を変え、未来をより良いものにしたいと願い、小さな行動を起こしていくことが必要とされています。サステナブルな未来への変化は、誰かが起こしてくれるのではなく、私たちのキッチンからこそ始まるのです。

私たちは、2007年から米粉のレシピ研究を、2011年から乾物レシピの研究をしてきました。この本では、私たちが続けてきた活動をご紹介しています。今日からでも小さな行動を起こすきっかけになるようにと思って、レシピも掲載しました。あなたも、自分にできることは何かを考えながら読んでいただけたら嬉しいです。

版元から一言

本書とともに、サステナブルな暮らしへの一歩を踏み出してみませんか?

著者プロフィール

サカイ優佳子/田平恵美(DRY and PEACE)  (サカイユカコ タビラエミ ドライアンドピース)  (

2002年より、食と社会のつながりを重視した食育ワークショップを各地で開催。
田んぼを残したいという想いから2007年に米粉レシピの研究をスタート。乾物は古くて新しい未来食と捉え、2011年から、現代の食卓に合った活用法を研究している。著書、メディアなどで積極的に発信し、企業とともにレシピや商品を開発するほか、講座開催や講師養成にも力を入れている。著書に『乾物マジックレシピ』(山と渓谷社)など。
facebook https://www.facebook.com/dryandpeace/

上記内容は本書刊行時のものです。