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シリーズ紙礫15ゴミ探訪
四六判
288ページ
価格
2,000円+税
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2021年11月30日
- 登録日
- 2021年10月5日
- 最終更新日
- 2022年2月18日
書評掲載情報
2022-03-12 | 東京新聞/中日新聞 朝刊 |
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紹介
私たちの社会のもう一つの姿〈ゴミ〉をめぐるアンソロジー
新しいものを作り出し、取り入れながら、私たちは常に何かを捨て、排出している。ゴミは私たちの社会のもう一つの姿である。「シリーズ紙礫(かみつぶて)」第15弾は、屑拾い・屑屋ものに始まり、糞尿譚、瓦礫、ゴミ屋敷、核廃棄物に至るまで、人の生活と切っても切り離せない様々な「ゴミ」のある物語を探訪する。
ゴミは私たちと私たち社会の脱ぎ捨てた履歴であり、黙殺されがちな半身である。描かれたゴミを読むことによって、私たちと私たちの社会のもう一つの姿──捨て去り、目を閉じ、忘れ去ろうとした姿が浮かび上がってくる。(日比嘉高解説「ゴミの文学史 序説」より)
不快感を自覚しつつも、我々は恐る恐る読み進め、想像の中でゴミに接近してみる方がよい。我々はゴミにまつわる物語を想像することで、原初的な喜びや欲望解放の記憶に触れ、自身も少しだけ陶酔することができるだろう。(熊谷昭宏解説「求められ嫌われる、曖昧で気になるものたち」より)
目次
川路柳虹 「塵溜」
幸田露伴 「ウッチャリ拾い」
田山花袋 「女の髪」
稲垣足穂 「WC」
和木清三郎「屑屋」
中西悟堂 「虐殺されし首都」
KMS 「屑屋」
夢野久作 「塵」
埴原一亟 「塵埃」
永井荷風 「掘割の散歩」
岡本 潤 「消える焦土」
廣津和郎 「浮浪者と野良犬」
関根 弘 「ゴミ箱の火事」
中村文則 「ゴミ屋敷」
津島佑子 「半減期を祝って」
* * *
日比嘉高解説「ゴミの文学史 序説」
熊谷昭宏解説「求められ嫌われる、曖昧で気になるものたち」
上記内容は本書刊行時のものです。